品質x個性が光る、酒蔵を訪ねて~マスカガミ

2021.09.08 gourmet
品質x個性が光る、酒蔵を訪ねて~マスカガミ

まちのすぐ側に自然を感じられ、北越の小京都と称される新潟県加茂市は、観光地としては無名に近いかもしれない。
しかし、観光地としての開発がなされていないからこそ、加茂に根付く文化や生活を手に取るように感じられ、旅慣れた大人の心をくすぐる魅力が詰まっているまちであると感じている。

酒どころ新潟の中で、加茂市には3つの酒蔵が存在するが、他の酒蔵と一線を画した個性が光る「マスカガミ」を体感しに、酒蔵を訪ねた。

加茂市のシンボルであり、粟ケ岳からの清らかな水が流れる「加茂川」。
商店街のアーケードを抜けた少し先の加茂川沿いに、「マスカガミ」は存在する。

水車が回り、涼しげな空気と、あたり一帯を一緒にノスタルジックに時を巻き戻すかのような存在感のある明治時代に建てられた蔵。

酒造りは寒仕込みであるため、取材時は仕込みの時期ではなかったが、それでも、この静かな酒蔵全体に満ちたエネルギー溢れる空気から、酒造りへの熱い想いが伝わってくる。

注ぐから汲むへ。
和を育む新しいスタイル

注ぐから汲むへ。和を育む新しいスタイル

マスカガミが他の酒蔵と一線を画す存在である理由のひとつが、「甕シリーズ」の存在である。
この「甕シリーズ」は、一升の甕の中に直接酒が入った状態で販売されており、「徳利に入れて注ぐ」という飲み方から、「柄杓で汲み、注ぎ合う」という日本酒の新しい飲み方(スタイル)を提案した商品だ。

「甕シリーズ」は、発売以来30年、主に贈答用に大変人気の商品である。
筆者自身も、加茂の品を贈答にする際は、甕シリーズの「甕覗」や、「甕爽々」を贈ることが多い。

ソーシャルディスタンスで様々な心の距離の分断が起きている昨今。
「同じ甕から汲み、注ぎ合って飲む」=「喜びを分かち合う」という和が育んできた文化を、早く取り戻せる世の中になってほしい…と、願わずにはいられない。

無駄にはしない。
アイデアと発想の転換

無駄にはしない。アイデアと発想の転換

今、人気をはくしているマスカガミの「アルファベットライン」。このアルファベットラインの「F」は普通酒を、「J」は純米酒を意味し、それに続く数字は原料米の精米歩合を表している。
また、数字の次に「G」のつく商品は原酒であることを意味する。
このアルファベットラインが誕生したのは、大吟醸用に酒米の契約栽培をお願いしている生産農家が、乾燥不足によるわずかな水分過多という理由で等級が取得できない規格外の酒米を作ってしまったことがきっかけ。
規格外米とはいえ粒のそろった良質の酒米なのだから、大吟醸並に精米して普通酒を造ってみようと考えたのだそう。
SGDsにもつながる、「無駄にしない精神」。そして、それを極上の人気シリーズへと昇華させるアイデアと発想は、酒米生産者の努力を知っているからこそ。

トップクラスを毎日の晩酌に~まちに根付く、「一流」に日々触れる豊かな日々

トップクラスを毎日の晩酌に~まちに根付く、「一流」に日々触れる豊かな日々

普通酒でトップクラスの精米歩合60%を誇る萬寿鏡。
「無駄にしない」という精神で生み出されたアルファベットシリーズ。そして、個性的な「甕シリーズ」。

桐たんすや木工技術で栄えてきたこの加茂は、自宅のインテリアや、建材、食卓に並ぶ食材や酒など、日常生活の至るところに職人が魂を込めて作り上げた「一流」を感じながら、暮らしているまちなのだと思う。

加茂を味わう大人旅は、その凛とした「一流」を垣間見る、豊かな時(とき)となるだろう。

<今回の訪問先>
マスカガミ
住所: 〒959-1355 新潟県加茂市若宮町1丁目1−32
電話:0256-52-0041
酒蔵見学は受け付けておりません。酒蔵の一角にある店頭にてお酒の購入が可能です。 MODEL:輝城みつる

モデル着用商品

①マイクロモールニットブルゾン(ネイビー)39,600円(税込)
②マイクロモールニットイージーワイドパンツ(ネイビー)20,900円(税込)
③エコニットトートバッグSmall(オレンジ)4,290円(税込)
ストール:参考商品

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